「ハンドドライヤーって、感染リスクが高いの?」という疑問はありませんか。結論、ハンドドライヤーは、正しく使用すれば感染リスクを最小限に抑えられます。
本記事では、ハンドドライヤーの感染リスクが低い理由や感染リスクを抑える方法などを紹介します。正しい情報を得てより衛生的に使用するためにも、ぜひご一読ください。
感染リスクの低いハンドドライヤーをお探しですか?ハンドドライヤーは製品によって機能が異なるため、どのような基準で選べばいいのか迷うかもしれません。
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ハンドドライヤーの利用による感染リスクは低い
三菱電機株式会社が2021年3月に発表した「ハンドドライヤの使用による飛沫飛散シミュレーションと感染リスク試算」によると、ハンドドライヤーの利用による感染リスクは低いとされています。
同社が検証したのは、トイレでのハンドドライヤーの利用による感染リスクです。従業員20名のオフィスで1人が感染したケースを想定し、オフィスとハンドドライヤーの感染率を比較しました。
結果、オフィスに7時間いた場合の感染率は約6.8%であることに対し、ハンドドライヤーを使用した場合の感染率は0.01%未満とわかりました。
以上により、ハンドドライヤーによる感染率は低いことが判明しています。一方、公共施設や商業施設では、ハンドドライヤーの使用を控えるよう呼びかけられているのが現状です。
その理由について、次項で解説します。
ハンドドライヤーの利用で感染リスクが懸念される理由
ハンドドライヤーの利用で感染リスクが懸念される理由の1つに、政府が新型コロナウイルス対策としてハンドドライヤーの使用を止めるよう提言したことがあります。
▼2020年5月に発表された「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」
上記を参考に各団体が策定したガイドラインでは、ハンドドライヤーの利用を控えるよう呼びかけられました。ところが、政府がハンドドライヤーの使用停止を促した根拠が乏しいことが指摘されます。
そこで一般社団法人 日本経済団体連合会(以下、経団連)は、政府へ解除要請します。ですが、政府はすぐに容認しませんでした。
経団連は根拠を添えることが重要と考え、外部の研究機関などに評価試験を依頼し、ハンドドライヤーによる感染リスクが極めて低いことを提示します。
その結果、2021年4月に政府や専門家の了承を得たうえで、ハンドドライヤーの利用停止が解除となりました。
政府の方針では、現在もハンドドライヤーの使用を控えるよう呼びかけられています。ですが、経団連が発表した検証結果をもとに、政府が経団連のガイドライン改定を容認したことは事実です。
なお、ハンドドライヤーが不衛生と誤解された理由については以下でも解説していますので、合わせてご覧ください。
ハンドドライヤーの使用時に感染リスクを抑える2つのコツ
ハンドドライヤーを使用するときに感染リスクを抑える方法は、以下の2つがあります。
- メンテナンスや清掃を徹底する
- 正しい手の洗い方を注意喚起する
それぞれ詳しく見てみましょう。
コツ1.メンテナンスや清掃を徹底する
ハンドドライヤーを使用するときは、定期的に掃除を行いましょう。清掃が不十分だと、ハンドドライヤー本体に付着した菌が繁殖する恐れがあるためです。
本体に触れなければ、感染リスクは抑えられます。ですが、少しでも衛生的に使用するなら、菌を繁殖させないことが重要です。
リスクを抑えるためにも、必ず清掃を行いましょう。またハンドドライヤーの清掃には、下記の消毒薬が有効です。
種類 | 概要 |
---|---|
次亜塩素酸ナトリウム | ・塩素系殺菌剤 ・殺菌・漂白に活用される ・ノロウイルス・コロナウイルス対策としても推奨 |
消毒用エタノール | ・エチルアルコールと呼ばれるアルコール ・揮発しにくい濃度で消毒に向いている ・エタノールで不活性化できるウイルスの消毒に有効 |
中性洗剤 | ・主に洗濯用洗剤として使われる薬剤 ・酸性の汚れとアルカリ性の汚れを中和しながら落とす ・刺激が少なく素材や肌を傷めにくい |
感染リスクを抑えるには、次亜塩素酸ナトリウム液がおすすめです。消毒用エタノールも有効ですが、ボディが劣化しやすいデメリットがあります。
ハンドドライヤーのボディを守るために、消毒薬を使用する場合は、どの部分に使用可能か必ず事前に確認をしましょう。
なお、詳しい清掃方法は下記の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
コツ2.正しい手の洗い方を注意喚起する
正しい手の洗い方を注意喚起することも重要です。手をしっかり洗っていないままハンドドライヤーを使うと、細菌やウイルスが飛散しやすくなります。
感染リスクを抑えるためにも、ハンドドライヤーを利用する人に正しい手の洗い方を促しましょう。厚生労働省では、以下のように正しい手の洗い方を記載しています。
①流水でよく手をぬらした後、石けんをつけ手のひらをよくこすります。
②手の甲を伸ばすようにこすります。
③指先・爪の間を念入りにこすります。
④指の間を洗います。
⑤親指と手のひらをねじり洗いします。
⑥手首も忘れずに洗います。
石けんで洗い終わったら、十分に水で流し、清潔なタオルやペーパータオルでよく拭き取って乾かします。
引用:「手洗い」や「マスクの着用を含む咳エチケット」 – 厚生労働省
上記のような政府や団体が作った啓発ポスターなどを利用して、手洗いの徹底を呼びかけましょう。また、正しい手洗いによる感染症対策としての効果は以下でも解説していますので、ぜひご覧ください。
感染リスクが低いハンドドライヤーを選ぶ6つのポイント
感染リスクの低いハンドドライヤーを選ぶポイントには、以下の6つがあります。
- 構造がシンプルで簡単に掃除できる
- 本体に抗菌加工が施されている
- 本体が次亜塩素酸ナトリウムに耐えられる素材である
- 風量があり早く乾燥できる
- 水滴が飛散しにくい吸引式である
- 設置空間の空気をまき散らさない
それぞれ詳しくお伝えします。
ポイント1.構造がシンプルで簡単に掃除できる
衛生さを保つには、簡単に掃除できる構造のハンドドライヤーを選びましょう。感染リスクを抑えるには、ハンドドライヤーの清掃をこまめにおこなうことが重要だからです。
清掃をおこなうのは、現場のスタッフです。すべてのスタッフが、ハンドドライヤーの清掃に慣れているとは限りません。
忙しい業務の合間に掃除をおこなうことがあるため、手間がかかると判断されれば清掃がされない恐れがあります。定期的に掃除することを想定し、現場のスタッフにとって清掃のしやすいハンドドライヤーを選びましょう。
なお、ハンドドライヤーの仕組みや構造については以下の記事でまとめていますので、合わせて参考にしてください。
ポイント2.本体に抗菌加工が施されている
感染リスクを抑えるには、ハンドドライヤーに抗菌加工が施されていることもポイントです。抗菌加工とは、表面に付着した細菌の増殖を抑えられる加工技術のことです。
JIS規格では、表面に付着した細菌の増殖率が、抗菌加工のない製品の100分の1以下である製品を「抗菌加工製品」と定義しています。
細菌は、一定量を超えて膨大に増殖したときに悪影響が起きます。抗菌加工が施された製品を選ぶことで増殖を抑えられるため、ハンドドライヤーを衛生的に保つことが可能です。
ただし、抗菌加工が施されているからといって掃除を怠ってはいけません。細菌が増殖しないよう、定期的に消毒して清潔を保ちましょう。
ポイント3.本体が次亜塩素酸ナトリウムに耐えられる素材である
ボディが次亜塩素酸ナトリウムに耐えられる素材であることも、感染リスクを抑えられるハンドドライヤーの特徴としてあげられます。
前述のとおり次亜塩素酸ナトリウムは、厚生労働省より新型コロナウイルスの感染対策やノロウイルスを失活化する方法の1つとして推奨されています。
ただし、ハンドドライヤーのボディがプラスチックや金属の場合、化学反応によって表面が劣化する恐れがあります。
導入後に劣化させないためにも、ハンドドライヤーのどの部分に次亜塩素酸ナトリウムを使用できるかを確認しておきましょう。
ポイント4.風量があり早く乾燥できる
風量が強く、早く乾燥できるハンドドライヤーもおすすめです。細菌は水にとけた栄養分を摂取して増殖するため、濡れていると増えやすくなります。
細菌の繁殖を防ぐには、条件をそろえないことが重要です。
なお、ハンドドライヤーとペーパータオルの併用により、手を早く乾燥させることはできます。ただ、ハンドドライヤー内にペーパータオルの破片が入り込むと故障の原因となります。
ハンドドライヤーの故障を防ぐためにも、ペーパータオルなしでも速乾性にすぐれた風量の多いハンドドライヤーを選びましょう。
なお、手を素早く乾かすにはいくつかのコツがあります。以下の記事で手が乾かないときの対処法を紹介してますので、ぜひ参考にしてください。
ポイント5.水滴が飛散しにくい吸引式である
感染リスクをより抑えるなら、吸引式のハンドドライヤーを選びましょう。吸引式とは、手に付いた水滴を吸引して乾燥させるタイプのハンドドライヤーです。
吸引式は本体から風が漏れにくく、ハンドドライヤー周辺への水滴の飛沫を抑えられます。一方、吹付式は本体の外へ風が流れるため、周辺の壁や床に水滴が付着しやすいことが特徴です。
もちろん、吹付け式でも清掃を徹底すれば安全に利用できます。ですが、水滴の飛沫を最小限に抑えるのであれば吸引式の導入が安心です。
ポイント6.設置空間の空気をまき散らさない
設置している空間の空気がまき散りにくいことも、感染リスクを抑えるポイントです。ハンドドライヤーから風が漏れることによって、設置空間の空気が撹拌されエアロゾルが飛散する恐れがあります。
2022年3月28日、国立感染症研究所が新型コロナウイルスの感染経路について以下のとおり発表しました(一部抜粋)。
SARS-CoV-2は、感染者の鼻や口から放出される感染性ウイルスを含む粒子に、感受性者が曝露されることで感染する。
その経路は主に3つあり、①空中に浮遊するウイルスを含むエアロゾルを吸い込むこと(エアロゾル感染)
引用:国立感染症研究所
前提として、ハンドドライヤーの利用前に正しく手洗いをおこなえば、ある程度の菌やウイルスを洗い流せるためエアロゾルによる感染リスクを抑えられます。
ですが、少しでも安心して使用するのであれば、空気をまき散らさないハンドドライヤーがおすすめです。
ハンドドライヤーの感染リスクを低減させるならCIRCULAがおすすめ
ハンドドライヤーの感染リスクを低減させるなら、吸引式ハンドドライヤー「CIRCULA(サーキュラ)」がおすすめです。
そもそもCIRCULAの始まりは、国立感染症研究所のための1台です。
衛生管理が厳しい施設での感染リスクを抑えるため、水滴や空気中に漂う微細な粒子(エアロゾル)の飛散を最小限にする吸引型を完成させました。
日本製の「ブラシレスモーター」を採用し、吸引力を従来式と比較して飛沫を99.7%抑えています。
さらに、空気清浄機にも使われているHEPAフィルターに銅イオン含み、本体を循環する空気を浄化します。
CIRCULAは、衛生的で感染リスクが抑えられることから、どのような店舗や医療機関でもご活用いただけます。
「衛生的なハンドドライヤーを、利用者に安心して使っていただきいたい」とお考えのご担当者様は、ぜひお気軽に資料をご覧ください。
ハンドドライヤーによる感染リスクを最小限に抑えよう
ハンドドライヤーによる感染リスクは低いです。
一般社団法人 日本経済団体連合会が策定するガイドラインでは、政府の容認のうえ利用停止が解除されています。
ただし、感染リスクを最小限にするためには、定期的に清掃し、利用者に正しい手洗いをしてもらうなど工夫が必要です。
できるだけ感染リスクを抑えて、利用者が安心して使えるハンドドライヤーを選びましょう。
なお、ハンドドライヤーは製品によって特徴が異なるため、どのような基準で選べばいいのか迷うかもしれません。
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